幼児期の運動と、非認知スキルの発達

お子さんの日々の行動で、次のうち苦手そうなことはありますか?

このように、周りの人とうまくやっていく力や、自分の気持ちをコントロールする力のように、社会生活にさまざまな影響を与えるスキルを、非認知スキルといいます。文部科学省では、「主に意欲・意志・情動・社会性に関わる3つの要素(①自分の目標を目指して粘り強く取り組む、②そのためにやり方を調整し工夫する、③友達と同じ目標に向けて、協力し合う)からなる」と位置付けています。

ノーベル経済学賞を受賞した経済学者ヘックマン氏(米国)によって報告された「ペリー就学前プロジェクト」では、3~4歳児に特別支援教育(自ら学ぶアクティブラーニング)を2年間行い、支援を受けたグループとそうでないグループが40歳になるまでの状況を比較しています。

その結果、支援を受けたグループの方が、高校の卒業率、学力テストの成績、収入などが高く、逮捕者率や生活保護受給率が低いことが分かりました。一方で、成長後の2つのグループのIQには大きな差がなかったことから、社会的適応を高めるためには、IQの点数には表れない力、つまり非認知スキルが重要だと考えられるようになり、「いかに幼児期に非認知スキルを伸ばすか」に対する関心が一気に高まりました。

たとえば3~6歳ごろは、自分とほかの人の気持ちは違うことを学ぶ時期です。相手に配慮することを学ぶと、おもちゃを友達に譲ったり、順番を待ったりすることができるようになります。またこの時期には、「おいしそうなおやつが目の前にあっても我慢する」といった感情をコントロールする力もつき始めます。
このような協調・忍耐・自律・自信といった非認知スキルは、様々な活動が関係して育まれるものですが、幼児期の運動習慣と非認知スキルの関係を明らかにするため、大規模な研究調査もおこなわれています。
運動は、目標を立てることで、できるまで頑張る忍耐力が身につき、できたときの嬉しさを味わうことで感情が豊かになり、自己効力感が高まります。順番を待つことで協調性も身につきます。また、様々な動きにより感覚器から得られる情報を処理する能力も、非認知スキルの一部といわれます。
AKIDSでは、

といった運動習慣づくりと環境をご提供するなかで、青年期、成人期にも関与する「身心の健康」・「非認知スキルの向上」をサポートできるよう努めています。

Non-cognitive skills (cooperation, perseverance, autonomy, and self-confidence) influence social life in adolescence and adulthood. Physical activity in early childhood cultivates non-cognitive skills;AKIDS provides an environment in which children with developmental disabilities can develop exercise habits.